心理カウンセラー関一真のブログ

心理カウンセラー、心理学講師、占い師のブログです。

幸せホルモンの暗黒面

今週の観音さまは、不空羂索観音さまです。


f:id:kannon-counseling:20210906113623j:image

 

私たちは社会性動物です。

集団を作ることとその中でコミュニケーションを取ることで、太古の昔から生き残ってきました。

ホモサピエンスが人類種の中で唯一残ったのは、そういった能力によるものだとされています。

他の種よりも広く仲間意識を構築できることで、協働して物事にあたることができるようになりました。

こういった仲間意識は、オキシトシンというホルモンが脳内に分泌されることで起こります。

 

オキシトシンとは別名「幸せホルモン」「愛情ホルモン」「絆ホルモン」などと呼ばれています。

オキシトシンが分泌されると、私たちは仲間に対して強く絆や結びつきを感じ、ストレスを軽減させ、なんと免疫や自然治癒力まで高まるという、ものすごいホルモンです。

孤独は万病の元だといつも考えているのですが、もしかしたらオキシトシンが関わっているかもしれませんね。

仲間とのコミュニケーション、恋人とのスキンシップ、あるいはペットとの触れ合いによってもオキシトシンが分泌されるそうです。

最も分泌されるときは赤ちゃんを出産する時だそうです。

 

しかしそんな素晴らしいしオキシトシンにも暗い一面があります。

それは、差別を助長するという働きです。

オキシトシンによって、自分の帰属する集団に対して愛情を感じる反面、身内贔屓が生まれて他の集団を低く評価し、甚だしくは敵対心までうまれることが実験によって明らかにされています。

帰属意識が知らず知らずの内に差別意識を生んでしまうわけです。

ということは、仲間を大切にする所謂優しい人ほど、自分たちとは違う誰かを貶める危険性があると言えるかもしれませんね。

 

「自分たちは素晴らしい」

こう思うことは素敵なことですが、と同時に

「あいつらは劣っている」

と思ってしまっていないか、ちょくちょく気をつける必要がありますね。

「自分たちは素晴らしいし、彼らもきっと素晴らしい」

少しでもそう思えたなら、世の中から差別が少しでも少なくなるかもしれませんね。

 

 

カウンセリングの詳細は…

https://peraichi.com/landing_pages/view/sekicounseling/

カウンセリングのお問い合わせは…

seki.ma.yakushi@gmail.com